家や職場で出来る肩こりほぐしとそこから得られる身体的効果
長い間同じ姿勢でデスクワークをしていた人や仕事終わりなんかに肩が凝ってしまうという人はよくもみほぐしに行ってほぐしてもらう機会があると思います。
もみほぐしは凝りに凝った体の部分をほぐしていってくれ、体に程よい刺激と快感を与えてくれます。しかし、そんな時間が無い人となると職場での休み時間や自宅でその凝りを治していかなければなりません。
そこで今回は、自宅や職場で出来る簡単な肩のストレッチとそのもみほぐしから得られる身体的効果をご紹介していきたいと思います。
肩こりに効くストレッチと効能
ストレッチといっても体操のようなものやツボ押しなど多岐にわたってあるのです。
その中で私がオススメする物をいくつかご紹介します。
ストレッチ
①肩甲骨をほぐす
肩甲骨をほぐすストレッチは、まず自分の肩甲骨の可動範囲を広げるところから始めます。なぜかというと、この可動範囲を広げておくことによって肩の動きがスムーズになり、肩こりの原因でもある菱形筋と肩甲挙筋の凝りがほぐれやすくなるからです。
注意ポイント
四十肩や五十肩の方は無理せず四つん這いになって行ってください。
- 立つ、あるいは座った状態で片手を天井に向かって伸ばします。この時、手のひらは正面に向けて下さい。
- そしてゆっくりとワイパーで窓をきれいにするように手を腰のあたりまで下ろします。
この動きを両方の手に5回程繰り返すと程よく肩甲骨がほぐれていきます。
肩甲骨がほぐれたところで肩こりの原因である菱形筋と肩甲挙筋をほぐしていきます。
- 両肘を肩より上に持っていきます。この時に腕を下げないようにしてください。
- 肘を後ろにたたむ感じでゆっくりと引きます。肩甲骨をはがすイメージでやると良いでしょう。
- 引いたら肘を下の方へ下げます。
これを両方の腕に5回ずつ施してください。
②鎖骨下・胸上部分をほぐす→肩のストレッチ
肩こりの人は鎖骨下や胸上の部分も凝っている場合が多いのでこちらのストレッチもしていきます。
- 座った状態で鎖骨の下の部分を自分の手の指や手のひらを使ってもみほぐします。
- これを左右15秒ほど続けて下さい。
時間に余裕のある方はこの動きを2,3セット繰り返しやるとより効果を実感できます。
前座が終わったところで肩のストレッチを一通りやってみましょう。
チェックポイント
予め背もたれのある椅子を用意しておきましょう。
ⅰ)首を前に倒すストレッチ
- 座った状態で顔を床に向けます。
- 首の後ろを両手で組むように持って少しずつ体重をかけます。この時に顔は自分のおへそを見るようにして5秒間息を吐きます。
- 5秒経ったら息を吸いながらゆっくりと顔を上げて背中を少し反るようにします。
この動作を2,3回繰り返します。
ⅱ)首を横に倒すストレッチ
- 左手を左肩において首を右に傾けます。首を真横に傾けることと、左肩が上がらないようにすることを意識してください。
- 10秒ほど傾けたら首をゆっくりと戻します。
これを両方の首に一回ずつ施してください。
ⅲ)肩甲骨を浮かせるストレッチ①
- 座ったら右ひざに左手を置いて右手は背もたれをつかんでください。
- そのまま右に体をひねります。勢いよくやるとスジを痛めてしまうので注意してください。そのひねりの状態を10秒ほどキープします。
- 10秒経ったら体を元に戻して反対側もやります。
これを左右一回ずつやります。
ⅳ)横倒しのストレッチ
- 右手を左ひざに乗せて左腕は水泳のクロールをするような形にして体を右に倒します。骨盤は垂直をイメージして体全体を倒さないように注意してください。
- 10秒ほど横に倒したらゆっくりと体を元の戻して反対側もやります。
これを左右一回ずつやります。
ⅴ)肩甲骨を浮かせるストレッチ②
- 腕を肘と肘の所でクロスさせ、互いの手の甲をくっつけるようにします。
- そのまま絡めた腕を天井に持っていくようにします。出来るだけ上へ上へと持っていくように意識してください。
- そのまま10秒伸ばしきったらゆっくりとそのまま下へ下ろします。太ももの所まで下ろしたらそこで10秒キープします。
- 10秒経ったらゆっくりと体を元に戻します。
この動きは1セットだけでOKです。
ⅵ)腕と肩を大きく回す
- 両手をそれぞれ同じ側の肩に置きます。
- 顔の前に両肘が来るように回します。この動きは大きく回せば回すほど効果が出るので出来るだけ大きく回してみましょう。
この動きを前まわし、後ろ回しと一回ずつやります。
ツボ
①肩井(けんせい)
人が肩が凝ったと思った時に無意識に押しているのが肩井というツボです。
この肩井というツボは人間の肩の上側の真ん中にあり、押すと鈍い痛みがあります。そこを中指を中心とした四本の指で5回程押してあげると肩こりが和らぎます。
肩井のツボを押しながら肩を回すと肩甲骨もほぐれるので一石二鳥です。
②中府
鎖骨のでっぱりから指一本分下の場所にあります。
これも肩井と同じで中指を中心とした4本の指を使って今度は円を描くようにほぐしていきます。
長い間デスクワークをしていた方によく効きます。
③合谷(ごうこく)
合谷は手の甲側の親指と人差し指の骨が交わる手前の人差し指側にあります。親指で少し痛みを感じる程度に押してあげましょう。
このツボは、肩の凝りだけではなく、体全体の調子を整えてくれる万能なツボでもあります。
④手三里(てさんり)
肘を曲げた時に出来る横シワの外側から前腕の方へ指3つ分の位置にある、筋肉にあるツボです。
強く押してしまうと痛いのでやや抑えめの力で押してあげましょう。
肩の凝りの他、四十肩や寝違え、全身の疲れや胃の不調にも効果が期待できます。
まとめ
今回は家や職場でもできる肩のもみほぐしをお教えしました。これだけの知識を頭に入れておけば肩こりなんて怖いもの知らずの体が目指せちゃいます。ツボなんて押すだけで肩こり解消につながるんですから驚きですよね。
みんな座りながらできて、特に道具もいらず気楽に実践できるものばかりなので是非試してみて下さいね!!